広報担当者のための危機管理(リスク対策)とメディアへの効果的な対応方法⑪
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クレームはリスクであり宝物
日常的なリスクの中には顧客などからのクレームがあります。
担当者にとってクレームはできれば受けたくない嫌なものかもしれません。
しかし、企業活動という面からみるとこれは非常に有益な情報ともいえるものです。
普段の業務はどうしてもルーチンになりがちで、できれば変わらずにこのままでいたいというのは人間の本性ともいえるでしょう。
しかし顧客からみると、できれば変えて欲しいところや、ここはちょっとと思うことも自らがお客さんになった視点で考えると結構あるのではないでしょうか?
お客さんにとってもそういった不平や不満はあまり口に出していわないものですが、実際にクレームとして声を上げてきたときはある意味で危機的状況にあるともいえます。
特に接客や営業、受付、相談窓口など顧客と直接接するセクションではこのようなクレームは、危機であると同時にありがたい宝物ととらえるようにしたいところです。
顧客あえて言いたくない企業への改善を貴重な時間を使って報告してくれる貴重なパートナー、重要なステークホルダーと捉えて広報セクションでも各セクションの担当者をうまく後押しするようにしたいものです。
さらにそれらのクレーム情報をきちんと吸い上げて改善・改良、ブランド価値の向上という善循環を作りましょう。
データ活用とリスク対策
最近はビジネスのオンライン化が進み、データの活用が非常に注目されています。
特にD2Cなど顧客と直接ネットを介してつながることができる事業形態では、顧客の情報を活用して販売や商品開発につなげることができます。
しかしここでも大きなリスクをはらんでいます。
個人情報保護法やプライバシーマークの取得など顧客だけでなく、社員やその他ステイクホルダー等の個人情報保護は進んできています。
ただし、顧客データなどを用いて事業活動をおこなう場合には、その利用目的や使用方法、情報漏洩等注意しなくてはならないポイントがたくさんあります。
省庁や業界団体のガイドラインを参考に対策をはかるとともに、広報セクションでは法令遵守とともに個人情報保護の視点を常に持ち、情報漏洩などのリスクを未然に防ぐことが必要です。
さらに、テレワークが進む中でパソコンからの情報漏洩や書類や会話からの重要情報の流出等の注意喚起を社員に向けて積極的に発信することも重要です。
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