起業家・経営者のための書籍(本)を出版 とSNSでブランディングするPR手法とは?
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出版×SNSでブランディング(1)
出版不況と言われる中で、紙の書籍の売り上げは年々落ち込んでいます。
このような逆風の状況にある出版業界の中で、売り上げを伸ばしているのがビジネス書です。
2019年12月14日の日本経済新聞の記事によると、2018年度の販売金額は前年度比2.8 %増のプラスに転じ、
2019年度も11月までの8カ月間の合計は、前年度実績上回るとのことです。
注目すべきは、ビジネス書の好調を支えているのが、20代の若者だということです。
日販が発表した19年の年間ベストセラー後ランキング20位中に、
『メモの魔力』(幻冬舎/前田裕二)
『FACTFULNESS』「日経BP)
『学びを結果に変えるアウトプット大全』 「サンクチュアリ出版/樺沢紫苑)
の3冊のビジネス書が入リました。
この中で、『メモの魔力』は、20代の総合1位になったようで、この本の著者は、動画配信サービス会社を
起業した32歳の前田裕二氏です。堀江貴文氏や落合陽一氏など、ネット世代の起業家等のベストセラーや
ヒット作が続いています。
このヒットの背景には、著者自身がSNSなど自らのコミュニティーで読者を広げ、これまであまり本を買わ
なかった20代まで読者層を広げていることが大きいようです。
テレビとSNS、ウェブとの相性が良いのは周知の通りですが、出版とウェブとの相性も意外に良いのかもしれ
ません。なかなか若者にアプローチできるメディアがないとお悩みの企業担当者は、ビジネス書の出版を検討
してみてはいかがでしょうか?
出版×SNSでブランディング(2)
前回は、出版×ウェブが今新しいクロスメディアの1つとして注目されるというお話をしました。
これにいち早く可能性を見出して、展開をはかっているのが、ソフトウェア開発のサイボウズです。
サイボウズは、社長の青野さんが著者の出版、メディアからの情報発信なども活発におこって、同社のブラン
ディングを効果的に進めてきました。今回同社は、出版社と組み出版事業に参入したのです。
同社のコメントによると
「ネットが情報発信の理想郷という時代が終わった。今はリアルの方が空いている」
これまで、ネットメディアなどから働き方改革などを提言してきた同社のコメントと言うこともあり、説得力があります。
すでにこの事業から、
『最軽量のマネージメント』という本を、サイボウズ式ブックスというブランドで出版しています。このビジネスの
キモは、書籍の卸価格の比率を一般の書籍に比べて大幅に抑えて、取り次ぎや書店の利益率を引き上げたことです。
これにより、書籍の販売を後押ししていくわけで、そもそも出版事業で利益を上げようとは考えていないようです。
つまり、サイボウズから見ると出版は非常に費用対効果の高い広告でありPRと言う認識で、出版社の編集スキルな
どの価値も非常に高いと言うことです。
効果的なブランディング方法がなかなか見つからない、とお悩みの経営者や企業のご担当者は出版を使ったPR、
ブランディング検討されてみてはいかがでしょうか?