おまえが賛否両論を呼ぶ理由とは?
- コラム
「おまえが拡散?」
「いや、あっしは助さんです!」
自分でさん付けするのも変な話ですが、
「おまえと呼ぶのは失礼!!」
というのが、中日の応援歌から賛否両論が生んでますね。
こんにちは、一般社団法人PRコンサルタント協会代表理事の竹村です。
この“おまえ”問題、もともと中日ドラゴンズの応援団が使っていた応援歌の
♪ お前が打たなきゃ誰が打つ ♪
と言うフレーズに、与田監督が選手の名前で呼んで欲しいと自粛を求めたことが、今回の発端になったのはご存知の通り。
会社や学校などでも、最近はおまえではなく君やさんづけで呼ぶことが多く、使い方の変化が一般社会でも議論をよんでいるわけですね。
労働問題に詳しい弁護士などは、おまえと言う呼び方とパワハラ問題が絡んでいる可能性が高い、
とか
教育現場では、生徒のことをおまえと言う教師もいるが、呼ばれた側は嫌な印象抱いていることが調査で明らかになっている。
はたまた、若い女性は、彼氏におまえと呼ばれるのは嫌だとか、、、
このおまえ問題も、社会の平等化、人権の強化と言う大きなトレンドの流れにあると思います。
先日亡くなったジャニー喜多川さんは、男性アイドルという新しいジャンルを確立したわけですが、これからのジェンダーフリー
の時代に合わせて「会いに行けるアイドル」AKB48に対抗して「境目のない愛でイケてる」LGBT48、とか。
レズもゲイもバイセクシャルもトランスジェンダーもみんな差別なくいきましょう!みたいな。
賛否両論と言うよりも思いっきり炎上しそうですが…
いろいろな意見が報道やネットでも飛び交っているようですが、この賛否両論を生み出すと言うのは、拡散を生み出すPR
手法として効果的です。
今回はドラゴンズが発信源ですが、例えばベンチャー企業の制度で、
「上司が部下をおまえ呼ばわり厳禁」
などの制度を作ってPRしたり、人材関連の会社が、
「おまえと呼ぶ社内の習慣を調査」
して発表するとか。
賛否両論を生み出して自社に注目を集めるPR手法はとても面白いやり方です。
ところで、花咲じいさんが飼い犬抱えてさんざんグチを聞いてもらったあげく
「でも“おまえ”は犬だから俺の気持ちなんかわかんないよなー」
って言ったら
「おい、離さんかじじい!!」
犬も“おまえ”と言われるのは嫌なようです。