広報担当者・PRパーソンのためのパブリック・リレーションズ(PR)戦略②
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パブリック・リレーションズ戦略(3)<ステップ1> 現状分析(その2)
現状分析をおこなう際によく用いられる手法がSWOT分析です。
SWOT分析は、企業戦略やマーケティング戦略の立案にもよく使われる分析手法です。
強み(strength)、弱み(weakness)という企業内部の状況分析と、機会(opportunity)、脅威(threat)という企業をとりまく外部要因によって分析します。
SとOは、企業にとってポジティブ、WとTは、逆にネガティブなものになります。
内部要因の分析は、現状の課題に対する対処や、今後生かしていけそうな自社の強み、弱みなどを明確にすることが可能になります。
また、外部要因の分析では、ステークホルダーなどのニーズの発見やマクロな経済状況の動きなど様々な情報収集することができます。
この現状分析をしている過程で、次のステップであるPR目標やメッセージ、ターゲット等の設定などが見えてくることが多いです。
パブリック・リレーションズ戦略(4) <ステップ2> PR目標の設定
現状分析を踏まえた上で、PR目標の設定をおこないます。
中長期的な視点に立って、継続的に戦略的なPR活動をおこなうことで、どのような課題を解決するのかということを決めて行きます。
対象商品の売上高を年間10%アップするなどというのは、経営やマーケティングの目標で、PR目標はこれとは別に設定します。
パブリック・リレーションズ(PR)は企業や商品サービスなどの認知度や好感度を、設定したターゲットをはじめ社会全体に高めることで、結果的に経営やマーケティング目標の達成をサポートするものです。
PR目標を設定する際に重要なのは、目的が達成されたかどうかを判断するための測定可能な表現を用いることです。
それともう一つは、パブリック・リレーションズ(PR)の活動成果が短期的に出ないことが多いことに対する対応です。
PR目標を設定する際には、大目標、中目標、小目標という言葉が使われますが、短期的な目的・目標と長期的な目標の2つを設定することです。
これによって、長期的な戦略の上で各施策となるコミュニケーション活動を実行していくことができます。
目標設定は一般的に3から5項目程度が適当といわれています。