広報担当者・PRパーソンが知っておきたいビジネス心理学(2)「チャルディーニの法則」②
チャルディーニの法則(1)
チャルディーニの法則とは、アメリカの社会心理学者であるロバート・B・チャルディーニ氏が提唱した、人間の行動に影響与える6つの心理法則のことです。
マーケティングや営業などで販売を促進するためにこの法則が広く使われています。
チャルディーニ氏の代表的な著者である『影響力の武器』に詳しく紹介されています。
6つの法則とは、返報性、一貫性、社会的証明、権威、好意、希少性になります。
①返報性
人は他人から何かをもらったり親切を受けると、お返しをしたくなるという法則。
人は他人から何かしらの便宜をはかってもらって何もお返しをしないと気まずいと感じる性質がある。
自分の要望を通したいときには、まず相手の要望を受け入れたり、営業で相手を接待することもこの効果を狙っているものといえます。
まず、人からもらおうとするのではなく、与えることから始めるのが良好なコミュニケーションを築くコツともいえます。
②一貫性
人間は行動や考え方に一貫性を保とうとするという法則。
自分でいいと思って決断して購入した商品やサービスを、できるだけ継続・リピートしたり、署名活動に応じた人は募金の要望にも応じる可能性が高いなど。
人は自分の考えや行動をすぐに変えてしまう人を信用できないと感じる。
逆に一貫性を持つことで信用度が増す。
チャルディーニの法則(2)
③社会的証明
自分以外の第三者の評価を物事の判断基準にするという法則。
口コミや店の前での行列など、社会的に評価されているものは良いものとする心理。
たくさんのお客さんで賑わっているお店の方が美味しい店、いい店、など価値があると判断して他者と同じ行動をとる傾向がある。
④好意
友人や印象の良い人からの依頼は受け入れやすいという心理の法則。
SNSで友人からオススメされた商品は買ってしまうというのは、まさにこの心理行動に当てはまる。
ある家電量販店のセールス担当者は、お客さんとの関係性を友人にまで発展させて月に数千万円を売り上げることもあるという。
⑤権威
自分より立場が上の人物や社会的に影響力のある人の言動や行動には従うという心理を指す。
医師や学校の先生等のアドバイスは無条件に信頼してしまう。
社会的に認められている人の発言は正しいものと判断しがち、などインフルエンサー効果もいえます。
メディアの報道や専門家、著名人などが該当し一般人の口コミなどは③の社会的証明になる。
⑥希少性
残り少ないものや珍しいものに価値を見いだすという心理。
人間には、「期間限定」、「限定〇〇個」、「残りわずか」なと、少ないものには価値があると思ってしまう性質がある。
通販番組やユニクロのチラシなどにもよく使われている。
以上にように、チャルディーニ法則は、マーケティングや営業の中で購入や成約、リピートに結びつくためのヒントが豊富に詰まっています。
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