広報担当者・PRパーソンのためのブランドとレピュテーションの違いとは?
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ブランド・マネジメントとPR(1)
ブランド・マネジメントは、自社ブランドのマーケットでのポジショニングの設定、競合他社との差別化の中で顧客と独自の関係性を構築します。
さらに、ブランド戦略を効果的に伝え、市場におけるブランドアイデンティティーを構築し維持、管理していくことです。
ブランドの構築は一朝一夕ではできず、長い時間がかかりますが壊れるのも早いです。
そのため、危機管理も含めたパブリック・リレーションズ(PR)の継続的な活用が必要になります。
パブリック・リレーションズ(PR)の視点でブランド・マネジメントを捉えると、コーポレートと商品・サービスでは対応が異なります。
ブランド構築にパブリック・リレーションズ(PR)が有効であるというの認識は年々高まっていますが、特にコーポレートブランドの構築はPR主体でおこなわれます。
また、マーケティングなど商品やサービス場合は、広告とPR (パブリシティー)が連携することが必要ですがこちらでもPRの重要性が増しています。
ブランド・マネジメントとPR(2)
欧米企業では、商品ごとにブランドを構築し、日本の企業では企業ブランドを構築するという傾向がありました。
①製品割り当てモデル
企業がいくつもの商品ブランドを展開する。
例)「ネスレ日本」
ネスカフェ、キットカット、モンプチなど
②ロイヤリティーモデル
1企業名、1ブランドの上に信頼を構築する。
しかし、近年では欧米企業も企業ブランド、国内の企業でも製品のブランドを重視する傾向が強まっているようです。
アメリカのコンサルティング会社であるインターブランドが発表する世界ブランドランキングなどでも、アップルやグーグル、マイクロソフトなど企業ブランドの信頼性を使って、製品ブランドの価値を高める企業が上位に入ってきています。
また、ブランディングの第一人者であるUCLAのアッカード教授はブランド戦略を
①マスターブランド
②サブブランド
③エンドーズドブランド
④個別ブランド
の4つに分類しています。
各企業の戦略によってどの施策を使うかは異なってきます。
ブランド・マネジメントとPR(3)
ブランドマネジメントのプロセスは
<ステップ1>
ブランドポジショニング&ブランド価値の明確化
→競合ブランドに対する位置づけ、ターゲットにどのようなイメージを持ってもらいたいか
例)AKB48
・ターゲット:秋葉原のオタク
・イメージ(コンセプト):会いに行けるアイドル
<ステップ2>
ブランド価値構築のためのプログラムの計画、実施
例)AKB48の場合
ファンミーティング、握手会など
<ステップ3>
効果測定
<ステップ4>
ブランド価値の拡大と継続
このようなステップを踏んで、ブランド価値を上げるために必要なPRプログラムを立案し実行することが必要です。
さらに、マーケットの変化や企業内部の変化などがブランド価値に影響与えるため、PRによる長期的なサポートが必要になります。
また、パブリック・リレーションズの視点でコーポレートブランドを考えると、レピュテーション・マネジメントと非常に近いところにあるといえます。