広報担当者・PRパーソンのためのブランドとレピュテーションの違いとは?②
- PRコンサルタント講座検定・講座
優れたレシュテーションを生み出す要素とは?
レピュテーションは、パフォーマンスと行動にコミュニケーションを合わせたものという定義があります。
また、優れたレピュテーションを構築するために必要な要素を、レピュテーション・マネジメントの観点から1つの原則としてまとめたものがあります。
①顕示性(visible)
ステークホルダーから注目される組織はレピュテーションが高くなる。
②独自性
レピュテーションの高い組織は、競合と比較して顕著な独自性がある。
競合と差別化をして自社のUSPを明確にするようなストーリーテリングができている。
③真実性
独自のストーリーを真実のある情報としてステークホルダーに伝えることで強力なレピュテーションが構築される。
④透明性
企業など組織の情報を幅広く、より多く伝えることで、人々の信頼感が高まり、レピュテーションが高い組織になる。
⑤一貫性
様々なステークホルダーに対して組織のトップからあらゆる層のコミュケーションが一貫性を持っている。
要するに、ステークホルダーが注目するような独自性のあるストーリーを、誠実に一貫性を持って、できるだけ多くの情報を伝えていくことが、優れたレピュテーションの構築につながるということになります。
またそのためには、メディアばかりでなく、各ステークホルダーとの対話を重視していくことも重要になります。
負のレピュテーションを起こさないためには?
レピュテーション・マネジメントはリスクへの対応も重要です。
事故や事件、顧客への対応等でのメディアへの対応の悪さが、報道を通じて社会に広がり、負の連鎖を引き起こしていきます。
特に、このような負のレピュテーションは、メディアの報道によるところが大きいです。
企業へのネガティブな報道が別の報道につながり、加速度的に増幅するといわれています。
このような負の連鎖を起こさないためには、日常的にメディアとの良好な関係構築が重要になります。
また、最近はSNSなどネットが負のレピュテーションのきっかけを作り、より早く広がるようになっています。
ネットの広がりで、これまでの1対1の関係構築だけでなく、第三者を巻き込んだ関係づくりが必要な時代になっています。
トランプ敗北にみるレピュテーション・マネジメント重要性
トランプ大統領は在任中、メディアを徹底的に敵とみなして自身のメディアを中心に過激な情報発信を繰り返してきました。
しかし、今回の選挙では不正が指摘される中で、メディアはこれについてはほとんど報道することはありませんでした。
メディアはバイデン勝利をいち早く報道し印象づけることで、米国国内のみならず世界の情勢をつくったともいえるでしょう。
ある意味、トランプ氏はメディアと戦い、メディアにに負けたともいえるのではないか思います。
レピュテーション・マネジメントでは、メディア、SNS両方の活用を最大限にすることが現在では重要なのです。
また、グローバル企業のトップなどは、レピュテーションを高めるための活動に半分以上の時間をを使っているともいわれています。
トップが自らレピュテーションを高めるためのコミュニケーション活動に関わることが非常に重要な時代なのです。