広報担当者・PRパーソンが知っておきたいパブリック・リレーションズ(PR)とは?⑮
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今後のIRには、イベントやツールの制作などでもPRのノウハウを取り入れることが求められます。
(1)イベント
①企業説明会
②グループミーティング
③決算説明会など
(2)IRツール
①アニュアルレポート(年次報告書)
②ファクトシート (アニュアルレポート関するデータなど)
③事業報告書
④企業、製品紹介資料
⑤ホームページ、ソーシャルメディア等
特に今後は、IRにおけるソーシャルメディアの活用なども重要なポイントになってきます。
以前の調査では、
・IR活動の体制に広報PRセクションの関与が低い
・IRの効果測定に報道内容の分析や評価が入っていない
などの指摘もあります。
また、今後のIR活動の課題については、
「財務情報に表れにくい企業価値の説明」
がトップになっており、IR活動へのPRの導入がまさに望まれているとも言えるでしょう。
つまり、IRとパブリック・リレーションズ(PR)も徐々に境目がなくなり、統合されていくことになることが予想されます。
コミュニティ・リレーションズとは、企業や団体が各地域での活動を円滑におこなうために、地域社会と良好な関係を構築するためのコミュニケーション活動のことです。
地域住民への情報公開とともに、住民の意見や課題などを取り入れる双方向のコミュニケーションが重要になります。
実際の活動としては、
①オープンハウス
企業施設等を地域に開放して企業の活動内容や製品サービスに対する理解を深めてもらう。
②イベントの参加
企業側が積極的に地域イベントや地域組織への参加、教育機会や雇用へのサポートなどをおこなう。
また、地域住民との間で生じる利害の対立等を解消して信頼を獲得するためには、プログラムを立案し、調査、分析やツールの制作なども必要になります。
たとえば、企業や団体、自治体などが地域住民と対話を通じて相互の理解や信頼関係を構築するためのプログラム例としては、以下のようなものがあります。
①地域住民・オピニオンリーダーの調査
②メディアヒアリング
③情報発信方法の検討
④コミュニケーションメディアの設定、制作・イベントの企画実施
・PRイベント、住民説明会、タウンミーティング、直接対話など
・メディア・リレーションズ
・メディアの制作運営
ウェブサイト、広報誌、ソーシャルメディアなど
インターネットの時代がパブリック・リレーションズ(PR)にもたらした変化には様々なものがありますが、おもなものとしては
①双方向性・リアルタイム性の強化
パブリック・リレーションズ(PR)の特長の1つに双方向性があるが、ネット時代にはソーシャルメディアを中心にさらに加速しており、かつリアルタイム性の傾向が顕著になっている。
②情報発信主体の増加
ネットを通じて個人や小さな組織などが情報発信することが可能となり、マスメディアの影響力は相対的に低下している。
③リスクの増加
企業にとっては、ネガティブ情報がネット上で広がり、自社のブランドを低下させるリスクが増えた。
などが挙げられます。
特にソーシャルメディアの台頭は、広報担当者やPRコンサルタントなどにとっても対応が重要になってきているメディアといえるでしょう。
また、対面のコミュニケーションに比べるとネット上のコミュニケーションでは伝達される情報量が少ないと言われており、PRの実務家はその点を含めたマネジメントの必要性も指摘されています。