広報担当者・PRパーソンのためのパブリック・リレーションズ(PR)戦略①
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パブリック・リレーションズ戦略(1)
パブリック・リレーションズ(PR)を戦略的に実施するには、ステップに沿った展開が有効です。
それにはマネジメントで用いられるPDCAサイクルが参考になります。
PR戦略の策定から実施、評価の典型的なプロセスは以下のようになります。
<ステップ1> 現状分析
自社の抱える課題の明確化、状況の分析などをおこなうことで、戦略立案に必要となる情報の収集・分析をおこないます。
<ステップ2> 目標の設定
現状の分析や経営、事業目標などを踏まえた上で、PRの目標や目的の設定をおこないます。
<ステップ3> ターゲットの設定
PR目標から得られたメッセージを効果的に伝えるためのターゲットを設定し、戦略立案の基盤をつくります。
<ステップ4> PR戦略の立案
PR目標を達成するために設定したターゲットに対して、どのようにコミュニケーションをおこなうかという方針を作ります。
<ステップ5> PRプログラムの策定
PR戦略を実現するための具体的な戦術をプログラムとして作成します。
<ステップ6> PRプログラムの実施
策定されたPRプログラムをスケジュールに沿って実行していきます。
<ステップ7> PR活動の結果分析、評価
実施されたPRプログラムが設定された目標に対しての結果の分析や評価を行い、今後の活動に対してフィードバックを行う。
ブリック・リレーションズ戦略(2)<ステップ1> 現状分析(その1)
パブリック・リレーションズ(PR)の戦略を策定する上では、現状の分析は非常に重要になります。
それにはまず、自社の抱える課題を明確にすることが必要です。
たとえば
「新製品の売り上げを、3年後50億を目標にしているが、現状では10億に達していない」
など、現時点での課題を具体的に数字などを用いて明らかにすることです。
その上で、現在自社が置かれている状況を分析していきます。
できるだけ多くのデータや情報を収集した上で、競合分析などを通じて自社のUSPや市場でのポジショニングを明確にしていきます。
具体的には公開情報の収集、社内や取引先など主要なステークホルダーへのヒアリングなどを通じておこないます。
また、関連分野のマーケットの動きや報道分析なども実施します。
メディアの記者などを対象にヒアリングなどもおこない、企業に対する客観的な情報を収集することもあります。
(メディア・オーディット)
最近では、ソーシャルメディア上にあるユーザの声を収集し、自社に対する評判や社会のトレンドなどを調査するソーシャルリスニングなども活用します。