広報・宣伝担当者のための記者クラブ活用法
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その1 記者クラブのメリット
記者クラブは日本特有の制度で、記者にとっては官庁や民間の取材拠点なっています。
一部の報道機関による閉鎖性やメディアと組織のもたれ合いなどが批判されることもありますが、見直しをはかりながらも今後も
存続していくと思われます。
記者クラブには、大手の新聞、通信社、テレビ局、ラジオ局などが加盟しており、業界専門系のクラブもあります。
企業から見た記者クラブのメリットとして
①一度に多くのメディアに発表できる
②メディアの記者と接触可能(記者との人脈作りができる)
③黒板協定による縛りがかけられる
などが挙げられます。
③の黒板協定とは、記者による過剰な取材競争を防ぐことを目的に、企業の発表予定がクラブのボードに書き込まれると、
その案件に関する取材は発表までできないと言うお約束のようなものです。
縛りがかかれば、発表前に取材攻勢をかけられたり、特定のメディアにスクープで抜かれるという事はなくなります。
ただし、基本的に一斉発表になるので、記事は相対的に小さくなります。
その2 記者クラブの発表方法
記者クラブは、基本的に加盟するメディアの記者が輪番制で管理者となり、発表を取り仕切っています。
クラブによって異なりますが、通常は発表の48時間前までに、クラブごとの所定の方法で申し込みを行います。(48時間ルール)
ただし、トップ人事やM&Aなど重大な案件については当日の申し込みも可能です。
また、発表方法には
①資料配布
②レク付き発表
の2通りがあり、レク付きの場合はミニ記者発表会のような形になります。
レク付き発表の場合は、発表者は基本的に役員以上が原則となります。
ただし、無名企業の場合は当日トップが発表者として出向いても、あまり記者が集まらないということもあるので、
発表内容も含めて判断したいところです。