広報担当者・PRパーソンのための企業を活性化させる社内コミュニケーションの基礎知識②
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エンプロイー・リレーションズ(3)
エンプロイー・リレーションズのツールのひとつに社内報あります。
オンラインなど新しいコミュニケーションツールが広がる中でも、印刷された出版物としての社内報は社内
コミュニケーションツールとして非常に重視されています。
その理由の1つとして、会社への理解を深めてもらいたい社員の家族に読んでもらえるということがあります。
トヨタ自動車やソニーでは社内報の表紙に、
「必ず家庭に持ち帰るように」
というメッセージが書かれてそうです。
社内報の大きな役割としては以下のようなものがあります。
①経営方針や情報の伝達
→家族が読んでもわかるようにわかりやすく、トップや経営幹部のインタビューなども。
②社員同士のコミニケーション強化
→社員やその家族、新商品の開発での苦労話など人を中心にした内容に。
③社員の教育・啓蒙
→社員が業務を遂行するために必要な情報や重要な社外情報、モチベーションを高めるための情報提供など。
エンプロイー・リレーションズ(4)
社内コミュニケーションの強化には不可欠と言える社内報ですが、最近では紙からネットに切り替える会社もあるようです。
ただし、それぞれの長所、短所もありネットとリアルの融合、つまり紙とオンラインで社内報を融合している企業もあるようです。
それぞれの長所、短所を上げると下のようになります。
①紙の社内報
(長所)
・一覧性で読みやすい
・家族にも読んでもらえる
・保存性がある
(短所)
・コストがかかる
・速報性に劣る
・内容の修正ができない
②ネット社内報
(長所)
・低コスト
・速報性がある
・制作、修正が容易
(短所)
・内容が断片的になる
・家族が読めない
各社それぞれ紙媒体とネットの特性を生かして活用してるようです。
基本的には速報性のあるニュースなどはネットで配信し、社員がいつでも見れるような状況にしておく。
そして断片的ななりがちなネットの情報は、紙媒体でじっくり読み込むことができる。
という両立、併用が理想的といえるでしょう。
エンプロイー・リレーションズ(5)
社員が持つ不満その一つに、自社の情報を社内からではなく外部のメディアなどで初めて知ることが多いと言うことがあるそうです。
このような社内と社外での情報に時間的なズレはぜひ修正していきたいところです。
具体的な対策としては、社外に発信した情報はほぼ同時に社内にも発信していくことです。
①ニュースリリース
発表と同時に自社のウェブサイトやイントラネットにアップする。
②報道記事やニュース
報道されたらすぐにアップする。
③その他
社員が必要とする情報は必要に応じて速報や定期的にウェブサイトやイントラネット、社内報等から発信する。
(トップのメッセージや財務情報なども)
このようにできるだけ組織体と社員の間には情報のタイムラグをなくして、必要かつ十分な情報提供をしていくことが
社内コミニケーションには有効になります。