広報担当者・PRパーソンが知っておきたいSNS時代の最強PR手法「ストーリテリング」①
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戦略PRの次に注目されているPR手法としてストーリーテリングがあります。
PR先進国といわれる米国では、PRのコアコンピタンスはメディア・リレーションからストーリーテリングに移っているいるといわれています。
ストーリーテリングはPRだけでなく、マーケティングや営業、人材採用等の分野でも活用されている手法です。
特に近年、PRでストーリーテリングが注目される背景には、スマホやSNSの台頭で情報の流れが変わったことがあります。
①情報の洪水による埋没
→広告コンテンツを避ける傾向
②SNSでの自由な情報発信
→企業の情報コントロールが難しい
③社会の関心が多層化している
→SNSで共通の趣味や価値観などを共有
このような状況になると、テレビCMやチラシなど従来の手法で反応をとるのは難しくなります。
そこで、第三者からの情報発信を強みとするPRに注目が集まっているわけですが、中でも消費者が自分のコミュニティーの中で情報発信したくなるストーリーテリングが注目されるわけです。
商品が開発されるまでの苦労話やカベを乗り越えた経緯などは、消費者が共感しやすく、おもわずSNSでつながる友人知人に伝えたくなる。
こうした背景もあり、物語で消費者に情報を伝えるストーリーが有効になるのです。
ストーリーが米国で特に重視されるようになった背景には、異なる人種や文化で成り立つこともあるようです。
ストーリーは、あらゆる人が共通の感情や理解を分かち合えるベースとなるため活用されることが多いわけです。
ストーリーの特長の1つとしては、個人にフォーカスしたパーソナルな話であることが上げられます。
人の感情を刺激することで、悲しみや驚き、ハラハラ、ドキドキを共有して共感できます。
個人がぶつかる困難や壁にチャレンジし、乗り越えていく過程を共有することで、個人に感情移入をしていきます。
そして、このストーリーの中に訴えたいメッセージやテーマを入れていきます。
このようなストーリーがある話に聞き手は引き込まれていき、客観的な数字やデータ等では刺さらない内容も理解が進み記憶しやすくなるものです。
そのため、人々の理解を深め、記憶に残りやすくするために、コミュニケーションのツールとしてとても有効と考えらるのです。
教訓