広報担当者・PRパーソンが知っておきたいSNS時代の最強PR手法「ストーリテリング」⑦
- PRコンサルタント講座検定・講座

ストーリーテリングの基本的な流れは下記のようなものになります。
①マイナスからのスタート
置かれていた状況が悪いほど成功とのギャップが生まれ効果的。
②失敗や挫折など試行錯誤 (ギャップの設定)
なんとか悪い状況から脱しようともがくものの、なかなか抜け出せない状況がつづく。
結末への成功を際立たせるために重要。
③解決策の発見 (光明が見える)
様々な試行錯誤の中で、解決策となるようなヒントを見つける。
④施策の実施
あまり多くの要因を示すとぼやけてしまうので、最も効果的だった施策にフォーカスするのがポイント。
リアリティーのある内容にする。
⑤成功で終わるストーリー
ある企業の採用説明会で、離職率が驚異的に低下した例を見てみましょう。
①マイナスからのスタート
自社の1年での離職率が30%を超えていた。
競合他社の離職率の平均が10%以下であることを示して、人事担当者がこの数字に強い危機感を抱いたというところから物語が始まる。
②試行錯誤
離職率を下げるために、人事担当者が退職者との面談記録などからデータをまとめ分析したが原因がわからなかった。
特に、退職者が多いセクションからは、人が足りないとの増員要求があり対応したものの、離職率には変化見られず担当者は毎日頭を抱えている日々だった。
③解決策の発見(光明が見える)
そんな中、全社員を対象にした労働環境に関するアンケートを実施。
結果を分析してみると、原因の1つに社内のコミュニケーション不足というのが見えてきた。
離職率が高い原因は、単に業務が忙しいという事だけではなく、忙しさの中で職場内での人間関係がギスギスし精神的に追い詰められることがあるのではないかと考えた。
そこで担当者が社内コミュニケーションの改善施策を経営層に提案することにしたことにした。
④施策の実施
幸い経営層から理解で指示が得られ、早速3つの施策を展開することにした。
・部門長と社員の1対1の面談を定期的に実施する
・社員食堂などで軽食をとりながらのオフサイトミーティングの実施
・チーム内で始業時と終業時にその日の目標設定と振り返りなどを行う
社内では特に、マネジメント層から反発を受けたものの、担当者が一人ひとりにに丁寧に説明をし理解を得ることができた。
⑤成功で終わるストーリー
その結果、施策を開始した3ヶ月後には、離職率が半減しマネージメント層からはチームの雰囲気が非常に良くなっていると報告が出てくるようになった。
現場でも、このような策を楽しんで取り組むようになり、その結果1年で離職率は30%から3%にまで驚異的な低下を遂げることができた。
このように、数字や事実等だけを伝えるよりも、ストーリー仕立てにすると聞き手に自分事として感じられるようにすることができます。
さらに、メッセージなどを非常に印象づけることもでき、ビジネスの広い分野で活用することができるのです。
広報・PR担当者などがストーリーをつくる際には、社内の担当部署の該当者等に取材をすることがあると思います。
その際に気をつけるポイントを今回はまとめていきます。
①話すテーマ
こちらから話してもらいたいテーマを提示するよりも、「担当者にどんな話ができるか」という形で提案したほうが話しやすい。
②インタビューは時系列で
担当者に話を聞く際には、過去→現在→未来、という形で時系列で聞くと相手も話しやすいです。
③時間はできるだけ短時間で
あまり長時間になると後でまとめるのも大変な作業になるので、インタビューは30分程度に収める。
④時系列を編集する
ひとまず時系列でインタビューした内容を起こした後に、関連するトピックスをつなげたりして読みやすくする。
⑤文章に抑揚をつける
読み手の感情を刺激するために、プラス・マイナスや接続詞をうまく使って文章に抑揚をつけるメリハリをつける。
⑥ストーリーの筋立て
事前にある程度組み立て上で、インタビューの中でここは深掘りしたいというような内容が出た場合は、その部分を抽出してストーリーを組み立ててもよい。
国内ではストーリーと言うと、PRストーリーのことを指すことが多いのではないかと思います。
しかし、PRの本場である米国では、あらゆるコミュニケーションのコアコンピタンスとして捉えられているようです。
さらに、一般のビジネスパーソンも最強のビジネススキルとしてストーリーテリングを学んでいるそうです。
この差は、国内ではまだメディア・リレーションズが中心になってることがあるでしょう。
しかし、国内でもこれからのソーシャル時代には、米国の流れを踏襲することが予想されます。
今後、ニュースはメディアに取り上げてもらうことを目的に、ストーリーはメディアを含めたあらゆるステークホルダーに伝えることを目的とする、ことになっていくことでしょう。
ニュースは事実を端的に正確に、が基本になりますが、ストーリーはそのような事実をもとに想いなどの感情を織り込んで人々を巻き込んでいきます。
特に、失敗はストーリーの最大のネタになります。
人々の共感を得るストーリーには、失敗や挫折にめげずに挑戦し、それを乗り越えてきた筋立てが有効です。
その商品やサービスを使ったことでお客さんの人生がこんなに変わった、とか、壁にぶつかりながら挑戦をあきらめず新たな商品を開発した、など。
ソーシャル時代は、自分たちの失敗や普段は表に出さないことを正直に語る、さらけ出すなど、オープンにしながらストーリーを語ることが共感を生み出しファンをつくるのです。
広報・PR担当者などがストーリーをつくる際には、社内の担当部署の該当者等に取材をすることがあると思います。
その際に気をつけるポイントを今回はまとめていきます。
①話すテーマ
こちらから話してもらいたいテーマを提示するよりも、「担当者にどんな話ができるか」という形で提案したほうが話しやすい。
②インタビューは時系列で
担当者に話を聞く際には、過去→現在→未来、という形で時系列で聞くと相手も話しやすいです。
③時間はできるだけ短時間で
あまり長時間になると後でまとめるのも大変な作業になるので、インタビューは30分程度に収める。
④時系列を編集する
ひとまず時系列でインタビューした内容を起こした後に、関連するトピックスをつなげたりして読みやすくする。
⑤文章に抑揚をつける
読み手の感情を刺激するために、プラス・マイナスや接続詞をうまく使って文章に抑揚をつけるメリハリをつける。
⑥ストーリーの筋立て
事前にある程度組み立て上で、インタビューの中でここは深掘りしたいというような内容が出た場合は、その部分を抽出してストーリーを組み立ててもよい。