広報担当者・PRパーソンが知っておきたいマーケティングの基本とは?②
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クロスSWOT分析
SWOT分析は、経営戦略やマーケティングなどの分野で有効な分析手法です。
さらに、ここから戦略を導き出すためにクロスSWOTという分析を利用することがあります。
これはSWOT分析で出した項目の中から 特に重要な強み、弱み、機会、脅威などをそれぞれ3つずつほど抜き出してマトリックスを使って対策を検討する方法です。
例えば強み×機会であれば、より事業の強化や拡大を狙う
強み×脅威は、強みを活かして脅威を機会にに変える
弱み×機会であれば、弱みを克服して機会をうまくとらえる
弱み×脅威では、事態を悪化させないように必要な手を打つ、など。
分析する際のコツとしては、ある程度客観的な視点を持ちながら、それぞれの要素を弱みでなく強み、脅威でなく機会とみなせないか前向きに捉えることがポイントです。
特に新たなビジネスチャンスを探る際は、世の中の動きをいかに自社の機会につなげるかというポジティブな発想が重要になります。
また、それぞれの項目を選び出すときには、参加メンバーでできるだけ多くの項目を埋めていった上で、重要なものを選び出していくという手法が有効です。
フレームワークのSTP
マーケティングの代表的なフレームワークの1つにSTPがあります。
マーケティング戦略を立案する際に、環境分析として3CやSWOTなどの分析をおこないます。
このような分析をおこなうと、自社の現状と目指す姿が浮き彫りになってきます。
この現状の姿→目指す姿(目的や目標)
に到達させるための手段が戦略といえます。
このギャップを埋めるための戦略づくりよく使われるフレームワークがこのSTPです。
STPというのは、
・セグメンテーション(Segmentation)
・ターゲティング(Tageting)
・ポジショニング(Positioning)
の略です。
環境分析で集めたマーケットや顧客の情報をもとに市場の捉え方を検討していきます。
(1)セグメンテーション
市場や顧客をその特性に基づいていくつかのかたまりに細分化して、全体像を把握しやすくします。
市場や顧客を統計項目や趣味嗜好、ライフスタイルなど多様な心理的な側面で分けたりします。
(2)ターゲティング
セグメンテーションで細分化したかたまりのうち、自社がマーケティングの標的とするかたまり(領域)を決めていきます。
この時、特定のセグメントに絞り込む場合もあれば、複数のセグメントを対象にする場合もあります。
(3)ポジショニング
ターゲティングで絞り込んだセグメントの中で、自社の商品やサービスの立ち位置を決めていきます。
これにより競合との差別化や特定のターゲットに絞り込んだりすることができます。
ポジショニングはポジショニングマップを使うと検討しやすいです。
以上のセグメンテーション、ターゲティングポジショニングは、順番に検討するよりもお互い行き来しながらつながりを検討しつつ同時にすすめると整理しやすいことが多いです。
STPで分析をすることで、マーケティングの構図が決まり、その後は実施に向けて4P4Cに落とし込んでいくというプロセスを踏みます。