広報担当者のための危機管理(リスク対策)とメディアへの効果的な対応方法④
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シュミレーション・トレーニング(2)
前回はリスク発生時の対応のためのシナリオのつくり方について解説しました。
こうして出来上がったシナリオをもとに関係者が集まってトレーニングをおこないます。
この時注意したいのは、リスクが発生したときの初期段階では不足する情報も多く、全体を見通す事はなかなかできないということです。
そのためトレーニングでも特に初動でのシナリオと対応を重視したいところです。
シュミレーション・トレーニングを導入した企業の効果としては、
①初動対応での判断ミスが少なくなった
②グループでディスカッションすることで良い対応策を思いついた
③状況判断能力が身につき解決の優先課題が明確になった
④危機発生時のメディア対応力が身についた
などが上げられます。
シュミレーション・トレーニングで明確になった自社の対応方針やメッセージ、ステークホルダー対応、基本資料や連絡先リスト等は営業時にしっかり準備しておきたいところです。
緊急時対応のメディア・トレーニング
危機対策のトレーニングには、シュミレーション・トレーニングのほかにメディア・トレーニングがあります。
リスクが発生しそれが表面化するとマスコミの取材対応や緊急記者会見の開催が必要になります。
こうした緊急事態が発生したときのメディア対応を誤ると企業は大きなダメージを受けることがあります。
一般的に外資系企業ではリスクマネジメントとしてのメディアトレーニングはトップや役員の必須項目となっていることが多いようです。
それに比べて日本の企業ではまだまだ浸透しておらず、緊急時のメディア対応に慣れていないトップが少なくないようです。
今後日本の企業でもトップや役員等が身に付ける必須技術になっていくと思います。
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