広報担当者・PRパーソンが知っておきたいパブリック・リレーションズ(PR)とは?③
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コーポレート・コミュニケーションに対してマーケティング・コミュニケーションと言う言葉もあります。
一般的にこのマーケティング・コミュニケーションは、国内では商品やサービスの提供を中心とした広告宣伝と捉えられることが多いです。
企業ではおもに宣伝部が担当部署になります。
最近は広報と広告の融合が進み、マーケティング・コミュニケーションとコーポレート・コミニケーションをその手法で線引きするのが難しくなっています。
そこで、その目的を明確にすることで
①コーポレート・コミュニケーション
企業価値を上げるためのコミュニケーション活動
②マーケティング・コミュニケーション
販売促進のためのコミュニケーション活動
とする事が現実的と言えるようです。
パブリック・リレーションズと混同されることが多い用語に、宣伝(プロパガンダ)、パブリシティ、プレスリリース(ニュースリリース)などもあります。
プロパガンダはもともと17世紀にカトリック教会の中に設けられた宣教師の教育組織を指す言葉だったようです。
そのため宗教の布教の意味合いが強い言葉でした。
さらに、ナチスによる大衆摺動をイメージさせる言葉として否定的なニュアンスで捉えられる事が多いようです。
プロパガンダはどちらかと言うと情報の発信者が一方的に情報を発信し自己を正当化するためのものとの認識が強く、パブリック(一般社会)の利益を必ずしも反映したとは言えないものです。
日本にパブリック・リレーションズが導入された経緯の中で、このプロパガンダとの混同がいまだに国内企業の情報発信に尾を引いていると言う指摘があります。
つまり、国内企業では情報発信の一方向性が強く、マイナス情報については情報の開示を躊躇したり隠蔽したりする傾向が見られると言うことです。
パブリシティは企業などの組織体が新聞、雑誌、テレビ、ウェブなどの報道機関に対してニュース素材などの情報提供することで報道を獲得するための活動です。
プレスリリース(ニュースリリース)はこの報道機関向けに提供される報道資料のことです。
PRと言うと、パブリシティやプレスリリースのことを指すと言う間違った認識が国内ではいまだに根強いことも確かです。